nahrunの日記

大学で鬱になり、自殺も出来なかった。弱っちい人間の話。

「誰が産めと頼んだ」今頃ミュウツーの気持ちが良くわかる

f:id:nahrun:20200419014946j:plain


遠くに見える街並みの光。暗い空。強い風。草の匂い。
そのどれもが自分に「死ね」と言っているようだった。
そしてそれは僕にとってもありがたいことだった。

 

死にたいと思って何故だか家を飛び出した。
首吊り用のロープを買えなかったのである。
時間はもう深夜。どのホームセンターもしまっているだろう。
どうしようもなくて、何もすることもなくて家を飛び出した。

 

この写真は僕の実家の近くにある土手だ。
近くには大きな川が流れていて。その向こうには知らない工場。
人気はいつもない。ただずっと川沿いに道が続いているだけ。
こういう場所が好きで、何かに悩んだときはよく来る。
大事な決断があるときはいつもここに来て考えていた。

 

その日僕は大きな決断を迫られていた。それは

 

「死ぬ」か「生きるか」だ。

タバコの煙に揺られながら考えていた。
死んだほうが楽なんだ。何もしなくていい。
もう自分は一歩も努力したくないのに、
周りは、社会はそれを許してくれそうにない。
それがたまらなく辛くてどうしようもなかった。
もう死にたい、消えてしまいたかった。

 

それでも、死についてリアルに想像すればするほど恐怖感が募った。
死ぬと何もない。何もできない。
もう何もしたくなかったのに、何故かそれを後悔する自分もいた。
そして残される人の悲しみまで想像する自分もいた。
さっきまで自分の悲しみが一番大事だと思っていたのに。
死のうとすると、周りの悲しみのことまで考えてしまう。

 

一体何が僕に「生きろ」と言っているのだろうか。
そいつは誰なんだ。そいつさえなければ死ねるのに。
自分の「生きたい」という思いに腹が立つ。

 

家族も友人も恋人もいなけりゃすぐに死ねたのに。
悔しい。
死ぬこともできないのが悔しかった。

 

みんななんで生きているんだろうか。
楽しいことなんか全然ないのに。
死にたいくらい辛いことの方がずっと多いのに。
それでも何故みんな生きていこうとするのだろうか。

 

「誰が産めと頼んだ。」

 

今になってミュウツーの気持ちがよくわかる。
頼んでもないのに生みやがってこんちくしょうが。

 

もしも今度生まれ変わるなら、いやもう生まれたくないが
それでも生まれるとしたなら、
僕は人間はいやだ。
欲を言えば、脳の大きい生命体はいやだ。
出来るだけ脳の小さいのが良い。指先に乗るくらいのちっちゃい脳のやつ。

 

それならきっともっと楽だったろうに。
島田晋助も「生まれ変わるならフラミンゴ」だと言っていた。
理由は何も考えなくて済むから。
その通りだと思う。
あいつらは楽しそうだ。自然に素っ裸で生きている。

 

野生の動物は良い。
あいつらは餌を取ることに全力だから。
瞬間に生きている感じがするから。
将来どうなるとか、過去がどうだったとか考えない。
願わくば僕もそんな風に生きてみてかったものである。

下戸には睡眠導入剤を!

f:id:nahrun:20200419010748j:plain


僕はここ2年くらい不眠に悩まされていた。
最初はただの昼夜逆転だと思っていた。

しかし、おかしなことに眠たい時も寝れなかった。
日中に何とか活動し、眠たいなあと思って
布団に入ると、すぐに目が覚めてしまうのだ。

鬱に不眠は付き物。この組み合わせがキツイ。
寝れないとそれだけ考えることが出来てしまう。
布団の中でずっと「死んでしまえ」と誰かが呟く。
それが朝まで続く。もうクタクタである。

そして寝れた思ったら今度をとても起きることができない。
体が鉛のように重い。手足を一本も動かせる気がしない。
そんな日々が続いた。

病院に行くと、すぐに睡眠導入剤と精神安定剤をもらえた。
特にこの眠剤がすごい。
気づけば朝までぐっすりだ。

そして飲んだ後に少しフラフラしてくる時がある。
あの瞬間がたまらない。
僕はお酒に弱くうまく酔えないのだが、
「酔う」とはこんな感じなんだろう。
頭がふわふわしてきて、何も考えれなくなるのだ。
その時初めて飲み会が楽しいという意味がわかった。
僕は初めて飲める人が羨ましいと思った。
彼らはお酒飲むだけでこのフワフワ感を味わえるのだから。

要するに僕にしたら飲み会は
「眠剤パーティ」みたいなものである。

僕も飲み会のすみで眠剤を齧れたら、みんなと一緒にハイになれるのに。

「下戸には眠剤をくれ!!」

眠剤を飲んだ後はいつもそんなことを考えている。

 

 

自殺したかった院生の話

ここ一年自殺のことばかり考えていた

きっかけは、大学4年の時の研究室だった。
僕が配属された研究室はいわゆるブラック研究室で、
とんでもなく忙しかった。
帰る時間は終電ギリギリ、帰れない日も多く、さらに朝も早い。
そして、毎日のように理不尽な目に会う。
そんな中で「死にたい」という想いが常に自分の頭の中にあった。
そして僕はおかしくなっていった。

「死にたい」

という想いが頭の中にこびりついてしまったようだった。
それから僕は逃げるように研究室を変えた。院進学を辞退した。
これ以上いたら本当に死んでしまうと思ったからだった。
泣きながら教授にお願いしたのを覚えている。

それから一年勉強の末、もう一度院試を受け直し、今の研究室にいる。
ここは先程の研究室に比べたら天国のような場所に思えた。
コアタイムはなく、皆んな自由に研究している。先生もゆるい。
「ここは天国か」本気でそう思った。
でもそれも長くは続かなかった。

なぜか「死にたい」という想いがどうしても離れなかったのだ。
この「死にたい」という奴は難敵だ。
環境が変わったのに、自分は天国のような場所にいるのに
なぜか僕の側から離れようとしない。
何をしても、何を考えても、常にそこにいる。
そして僕からじわじわと着実に気力を削いでいく。

負ける方が楽

限界の時は近かった。たった一年ほどで僕は負けを認めてしまった。
負ける方が楽なのである。
気力のない自分には、学校に行き講義を受け、
研究を無理やり形にするので精一杯だった。
それ以外のことは当然おろそかになる。
就活をほったらかしていたのだ。

審判の日

それはすぐに来た。
僕は何も考えていないまま、就活に挑んだのだ。
結果は惨敗。
当然だ。当然だ。何もしていないのだから。

面接で惨敗した後に残ったのはあの「死にたい」という想いだけである。
これまで「死にたい」と思っていた気持ちが爆発した。
ブレーキがなくなったように、僕は自殺を考えた。

やり方はわかっている。首吊りがいい。
完全自殺マニュアルを隅から隅まで読んだ僕に迷いはない。
もう生きていてもしょうがない。
すぐにロープを買いに行った。
が、財布には一銭もなかった。
金がなきゃ死ぬことも出来ないのか。
まあしょうがない。amzonでクレカで買うことにした。

まず場所だ。これは簡単だ。
実家の僕の部屋にはロフトがある。
ロフトにははしごがついている。
上の方の段に紐を括れば良い。高さは十分。我ながら妙案だ。
あとは何か踏み台になるもの。近くにいい感じの椅子がある。これを使う。

そして何度もシミュレーションしていた。自分が死ぬ姿を。

手が止まる

そんなことを考えながら土日を過ごしていたら、
無性に悲しくなってきた。
何が一番悲しいか。
それはやはり残された人のことだった。
特に彼女のことが気がかりだった。
何度死のうと考えたことか。
でもそれでも彼女の顔が脳裏に浮かんでくる。

「生きたい」

自分の中の悪魔が話しかけてくる。「死んでしまえ」と。
それはとても甘美な響きだった。
それしかないと思っていたのに。
死について真剣に考えるほど、彼女のことが離れない。
生きて一緒に幸せに暮らしてみたい。
そんな気持ちもあったのだ。それが噴き出す。
「死にたい」でも「生きたい」。
この狭間で僕は苦しんだ。
とんでもない高低差のあるジェットコースターみたいな感じだ。
気分は悪い。ご飯も喉も通らない。
一体これはいつまで続くのか。

そんなことを考えながら僕は家を飛び出した。

長くなりそうなので。続きはまた書きます。今回はここまでです。
ざっくり今の状態を吐露しました。
細かい話も積もるほどあるのですが、また必ず書きます。

人生って大変すね。
これは自殺出来なかった弱っちい大学院生の話です。